NPO法人 日本脳外傷友の会・東川悦子 理事長にインタビュー

2011年度 自賠責運用益拠出事業/リハビリテーション講習会の開催支援

脳外傷(※)による後遺障害を負った患者さんやそのご家族など、多くの関係者が参加するリハビリテーション講習会の開催を支援しています。
国内の各地にできつつある脳外傷による後遺障害を負った患者さんと家族の会が実施する活動などを支援し、リハビリテーション講習会についても後方支援いただいている、日本脳外傷友の会・東川悦子理事長に、リハビリテーション講習会の目的や課題について伺いました。
※脳外傷とは、交通事故などで頭を打つことによって脳挫傷などの傷害を負ってしまうことで、 正しくは外傷性脳損傷のことをいいます。

リハビリテーション講習会の意義

 この講習会を開催してもらったおかげで、それまで低かった「高次脳機能障害(※)」の認知度が飛躍的に高くなりました。講習会を通じて、被害者ご自身やそのご家族の方々のコミュニケーションも図られるようになり、また、医師・看護師やヘルパーさんなどの医療関係者の皆さんにも参加いただくことで、双方の理解を深め、互いに連携することにも繋がっており、大変意義深いことだと感じています。

※高次脳機能障害とは、交通事故や脳卒中などが原因で脳が損傷され、思考力・記憶力・注意力・学習能力・言語・行為などに機能障害が起きた状態です。

波及効果

 講習会は、各地の家族会が主体的に運営に関わっていますが、当初、講習会を立ち上げた頃は、何をやったらよいのか戸惑う家族会などもありました。しかし、講習会の開催を始めて9年目の今では、安定的に運営しており、家族会の日常の活動を行っていくうえでも、実行力を培うよい機会になったと実感しています。
 併せて、運営に携わる行政や拠点病院などの意識も徐々に変わりつつあると感じています。

今後の課題など

 リハビリテーション講習会の成果は上がっていると感じていますが、細かく見ると、まだまだ地域間の格差(理解や実行力など)があることも否めません。
 これまで開催してきた経験を踏まえ、より効果的な運営を心掛けていくことはもちろんですが、今後は、特にグループセッション等も取りいれて「職場や日常生活の改善に役立つ内容」や「高次脳機能障害に関わる様々な分野の専門家の育成」という具体的な研修内容の充実を図るよう各地の実行委員会に助言していきたいと思います。