実際の事業に関する取材記事

2023年2月13日自転車シミュレータを大分県交通安全協会に寄贈

 一般社団法人日本損害保険協会九州支部 大分損保会(会長:大西 章泰 損害保険ジャパン株式会社 大分支店長)では、2月2日(木)に大分県玖珠町の玖珠警察署で開催された寄贈式において、大西 大分損保会会長から大分県交通安全協会に自転車シミュレータを寄贈した。大分県交通安全協会への寄贈は昨年度に続き4台目となる。

 日本損害保険協会では、免許制度なく気軽に乗れる自転車について、改めて安全利用や交通ルールを実践的に習得してもらうために、全国の交通安全協会に対して自転車シミュレータを寄贈している。

 当日は、大分県交通安全協会 曽我部 章 玖珠支部長や副支部長の方々のほか、来賓として大分県警察 亀岡 和茂 玖珠警察署長等にご参加いただき、寄贈式が開催された。出席者の紹介に続き、挨拶に立った大西 大分損保会会長 からは、大分県交通安全協会玖珠支部による交通事故防止に向けた献身的な尽力について敬意を表すとともに、寄贈機材を活用した自転車事故防止啓発活動のお願いを申し添え、目録を贈呈した。

 続いて、大分県交通安全協会の曽我部玖珠支部長からの感謝状の贈呈ののち、「寄贈を受けた自転車シミュレータを活用し、自転車の安全な運転の普及を図りたい」との決意表明をいただいた。また、亀岡玖珠警察署長からもご挨拶をいただいた。

 損害保険会社では、1971年度から、強制保険である自賠責保険の運用益の一部を活用し、自動車事故の被害者保護や自動車事故の防止支援のための拠出事業を行っている。2022年度は拠出事業の一環として、全日本交通安全協会を通じて、大分県を含め10府県の交通安全協会に対して自転車シミュレータを寄贈しており、これまでの累計では全国に107台が配備され、活用してもらっている。

2022年12月24日高次脳機能障害者を地域で支援 和歌山でリハビリ講習会

 高次脳機能障害をテーマにした、和歌山高次脳機能障害リハビリテーション講習会「明日へ、あきらめない」(同講習会実行委員会主催)が12月24日、和歌山市の和歌山県子ども・女性・障害者相談センター(和歌山市)で開催された。

 高次脳機能障害は、交通事故や病気などによる脳損傷に伴う後遺症。記憶や注意、遂行機能、社会的行動などに障害の症状が出る。外見からは分かりにくく、見えない障害とも言われ、身近な人でも理解しにくいのが特徴だ。

 講習会では、家族の代表として倉﨑里美さんが、交通事故で障害を負った息子との約20年にわたる生活やグループホームへの入所などを通して、「小さいことでも目標を持って、あきらめないことが大事」と体験談を披露。一方、当事者の体験談として、交通事故により障害を負った山下衝さんは、障害を持ちながら働く生活について「今の方が、うれしく感じたりする。いろんな経験をして、いい人生にしたい」と語った。

 その後のグループワークでは、当事者と家族、支援者らに分かれ、仕事や生活、人間関係などについて、自らの経験について話し合った。

 実行委員で高次脳機能障害家族会≪和らぎ≫の内藤友香子会長は、「このようなイベントで高次脳機能障害について知ってもらい、明日への支援の輪が広がれば」と語った。

協力 企画・制作/産経新聞社メディア営業局

2022年12月23日自転車シミュレータを兵庫県交通安全協会に寄贈

 日本損害保険協会近畿支部(委員長:山口 和寿・損害保険ジャパン株式会社常務執行役員)では、12月22日(木)に兵庫県川西市のアステ市民プラザで開催された寄贈式に兵庫損保会の 水越 真一郎 会長(損害保険ジャパン株式会社執行役員神戸支店長)が出席し、兵庫県交通安全協会に自転車シミュレータを寄贈した。兵庫県交通安全協会への寄贈は昨年度に続き4年連続の6台目となる。

 当日は、兵庫県交通安全協会の 黒河内 豊 専務理事、川西交通安全協会の 住野 敦浩 会長、川西市の 五島 孝裕 土木部長、川辺郡猪名川町の 岡本 信司 町長、兵庫県川西警察署の 足立 雅樹 署長のほか、多数の関係者・ご来賓が参列される中、寄贈式が開催された。

 来賓を含めた出席者の紹介に続いて、挨拶に立った兵庫損保会の 水越 会長 からは、兵庫県交通安全協会および川西交通安全協会が交通事故防止に向けて献身的なご努力を続けられていることへの敬意の表明と寄贈機材を活用した自転車事故防止啓発活動の実施のお願いの言葉を添えて目録を贈呈した。続いて、兵庫県交通安全協会の 黒河内 専務理事 から感謝状の贈呈と合わせて謝辞のご挨拶をいただいた。また、川西交通安全協会の 住野 会長からも、自転車シミュレータを常駐配備して交通事故防止啓発に役立てたいとの謝辞のご挨拶をいただいた。

 当協会では、自動車事故の被害者保護や自動車事故の防止を支援するために、自動車損害保険賠償責任保険(自賠責保険)の運用益を活用した拠出事業を行っている。2022年度は上記事業の一環として、全日本交通安全協会を通じて、10府県の交通安全協会に対して自転車シミュレータを寄贈している。

2022年12月18日高次脳機能障害者を地域で支援 神戸でリハビリ講習会

 脳卒中などの病気や交通事故による頭部外傷など、脳が傷ついたことで起こる後遺症「高次脳機能障害」の理解や支援の輪を広げるリハビリテーション講習会「『働く』を支える」が12月18日、神戸市の神戸国際会館セミナーハウスで開かれた。東海大付属大磯病院の豊倉穣副院長が「高次脳機能障害者の就労支援」をテーマに講演するなどし、オンラインを含めて150人の当事者や家族、医療・福祉関係者らが参加した。

 高次脳機能障害は記憶力や注意力が低下したり怒りっぽくなったりとさまざまな症状が表れる。外見から分かりにくいため周囲に理解されない難しさがあり、社会生活に困難を抱えている人が多い。

 1部は豊倉副院長が自ら診療した事例を挙げながら、就労を成功させるためのポイントを解説。コーディネーターの重要性▽就労準備性の検討▽適切な就労ゴール、支援手段▽長期フォローと再支援体制―の4点を挙げ、「あきらめないという本人の就労意欲を前提として、支援者の熱意と執念が大切」と話した。2部ではリハビリを経て復職、単身生活を果たした当事者と兵庫県の支援員が「訓練は目的が理解できたので前向きに取り組めた。困ったとき相談できるセーフティーネット作りのほか、職場では『できない』ことを正直に伝える心がけが大事」と発表した。

協力 企画・制作/神戸新聞社メディアビジネス局

2020年2月22日脊髄損傷の再生医療に期待 東京でせきずい基金シンポジウム

 脊髄損傷の再生医療をテーマにしたシンポジウム「Walk Again 2019 Returns」が2020年2月22日、東京・日本橋ライフサイエンスハブで開かれ、最新の研究成果が紹介された。NPO法人日本せきずい基金が主催し、患者や家族、研究者ら170人余り(うち車いすユーザー38人)が出席した。

 脊髄は首の骨や背骨の中を通る神経の束。交通事故や転落などにより、年間約5000人が新たに脊髄損傷となっている。初期治療とリハビリで一定程度は回復するが、重症の場合は手足が動かせず感覚もない状態になるため、再生医療への期待が高まっている。

 講演では、2019年2月にiPS細胞を使った臨床研究の承認を得た中村雅也・慶応大教授が、患者への細胞移植は「もうすぐ始まる」と、安全性を確認しながら進めている現状などを紹介した。創薬ベンチャーであるクリングルファーマの安達喜一社長は、肝細胞増殖因子(HGF)による治療薬の第3相試験を今夏に開始し、2024年の承認を目指すとした。また中村健・横浜市立大教授は、リハビリにおける高負荷、高頻度の運動療法と筋電図バイオフィードバック訓練の重要性を強調。パネルディスカッションでは、急性期から社会復帰まで一貫して治療する専門施設をブロックごとに設ける要望などが出された。

 シンポジウムは2019年10月に予定されていたが、台風のため延期。今回は新型コロナウイルスへの警戒で、参加者にはマスク着用を義務付けた。

2020年2月7日高規格救急車を徳島県・美馬西部消防組合に寄贈

 交通事故による負傷者や急病人の搬送に欠かせない高規格救急車が、日本損害保険協会から美馬西部消防組合(徳島県美馬市)に贈られ2月7日、同組合消防本部で寄贈式が行われた。

 式では、損保協会四国支部徳島損保会の金田純一会長が、消防組合の管理者である兼西茂つるぎ町長に目録を手渡した。金田会長は「損保協会は1971年以来、1670台の救急車を全国の消防本部に寄贈している。地域の救急活動に役立ててもらえれば」とあいさつ。兼西氏は「高齢化が進む町で年間800回前後出動している。安全、安心の町づくりに大いに役立たせていただきたい」と述べ、金田氏に感謝状を贈った。

 高規格救急車は、救急隊員が車内で高度な救命処置を迅速に施せるよう、除細動器や患者監視装置などの医療器具を搭載している。走行時の振動が患者に伝わらないよう緩衝装置のついた架台も装備している。1台約1100万円。

 同消防組合は、徳島県西部の山間地を多く含む美馬市美馬町と美馬郡つるぎ町で構成。管轄する人口は計約1万6000人。救急車は3台あり、うち1台が今回更新された。

 損保協会は19年度、高規格救急車を兵庫県の丹波篠山市消防本部、広島県の備北地区消防組合消防本部、山口県の萩市消防本部、長崎県の新上五島町消防本部にも贈った。

2020年1月18日高次脳機能障害者を地域で支援 神戸市で講習会、100人参加

 交通事故や脳卒中などによる脳の損傷が原因とされる高次脳機能障害がある人の支援をテーマにした「兵庫県高次脳機能障害リハビリテーション講習会」が1月18日、神戸市の神戸国際会館で開かれた。本人や家族、支援者、福祉関係者ら約100人が参加し、地域における支援の在り方などについて学んだ。

 高次脳機能障害は言語や記憶、注意などの機能が低下するが、見た目では分かりにくく、症状も個人差がある。このため、一人一人に対応した支援やリハビリ、周囲の理解が欠かせないという。

 講演で三軒茶屋内科リハビリテーションクリニック(東京都世田谷区)の長谷川幹院長は「障害は本人の意欲、主体性があれば改善しうる。本人が支援の『受け手』でありながら『支え手』として参画することも重要だ」と指摘した。

 世田谷ボランティア協会(同)福祉事業部の和田敏子次長は「地域ではさまざまな人との新たな出会いがあり、つながりを時間をかけて紡げる」と社会復帰に向けた方策を提起した。

 10年前にくも膜下出血で倒れ記憶障害などが残るという50代男性は「希望がもらえた。社会の理解が進むよう今後も講習会を続けてほしい」と話していた。

2020年1月18日高次脳機能障害者の生きがい探る 所沢市で講習会

 交通事故や脳卒中などによる脳の損傷が原因とされる高次脳機能障害がある人やその家族の支援をテーマに「埼玉県高次脳機能障害リハビリテーション講習会」が1月18日、所沢市保健センターで開かれた。本人や家族、支援者、福祉関係者ら約40人が参加。障害者の長男を持つ母親の講演や障害を持つ若者のギター演奏に耳を傾けた。

 高次脳機能障害は記憶力や読解力、判断能力などが低下するが、見た目では分かりにくく、症状に個人差がある。このため一人一人に対応した支援やリハビリ、周囲の理解が欠かせないという

 「生きがいを求めて 息子の場合」と題して講演した奈良県高次脳機能障害友の会の大久保康子会長は長男が障害を負ってから約20年の生活の様子などを語った。大久保会長は「つらいことがあっても、あきらめない、焦らない、明るく、という気持ちで乗り越えてきた」などと話した。

 4年前に高次脳機能障害を負った松谷圭真さん(27)はギターの演奏と弾き語りを披露、会場から大きな拍手が送られた。

 参加した50代の女性ケアマネジャーは「今後の仕事の参考になる話が聞けた。障害の当事者の演奏にも驚かされた」と話していた。

2015年12月20日高次脳機能障害講習会 神戸で150人が受講

 「兵庫県高次脳機能障害リハビリテーション講習会」が20日、神戸市中央区の兵庫県民会館パルテホールで開催され、介護従事者や医療関係者など150人が参加した。ひょうご高次脳機能障害リハビリテーション講習会実行委員会の主催。

 高次脳機能障害とは、交通事故などで脳を損傷し、記憶力や認知力、注意力の低下などの症状が生じる障害で、日常生活への適応が困難になり、障害に応じたリハビリが求められる。

 講演では、岐阜医療科学大学名誉教授の阿部順子氏が「高次脳機能障害者への生活支援〜生活版ジョブコーチの視点から学ぶ〜」と題して、障害者一人ひとりの行動支援を提案し、家族の介護負担軽減にもつながるジョブコーチの事例を紹介し、その役割や地域での人材育成の必要性について講演。第二部では参加者から寄せられた高次脳機能障害のリハビリや日常生活での支援の在り方などの質問に答える質疑応答が行われた。

 参加者の一人は、「病院の中でも行動支援のミスマッチが見受けられ、その解決手段であるジョブコーチを大いに参考にしたい」と語っていた。

協力 企画・制作/神戸新聞社営業局

2014年2月21日高次脳機能障害者を支援 新潟市でリハビリ講習会

 高次脳機能障害リハビリテーション講習会(同講習会実行委員会主催)が21、22日の2日間、新潟市西区のメイワサンピアで開かれた。

 次脳機能障害とは、交通事故などによって脳の一部が損傷し、認知能力や記憶力の低下などの症状が出る障害で、外見からは分かりにくいことが特徴だ。交通事故による高次脳機能障害は、他の公的制度に先駆けて平成13年から自賠責保険が後遺障害として認定するシステムを構築し、自動車事故による高次脳機能障害と認定されれば、自賠責保険により保険金が支払われる。

 講習会は、近畿大学短期大学部保育科講師の馬屋原誠司氏を講師に迎え、「高次脳機能障害心理療法セミナー」と題して1泊2日で開催。本人や家族、福祉施設関係者など約20人が参加し、注意機能の訓練体験や前回の講習会で立てた目標への取り組みなどを報告した。

 カリキュラム終了後、参加者は車座になり感想を述べた。馬屋原氏は「新潟に支援の輪が根付いてほしい」と期待を寄せた。

 実行委員会委員の石井祐子さんは「助成には本当に感謝している。今後もセミナーや講演会を行い、周知に努めたい」と話した。

協力 企画・制作/新潟日報社

2014年2月14日高次脳機能障害者の就労を支援 仙台市でリハビリ講習会

 仙台市の仙台市医師会館で14日、交通事故などにより脳に損傷を受けたことが原因で記憶力や注意力が低下する高次脳機能障害者の、就労とその後の支援をテーマとする講習会が開催され、約150人が集まった。宮城高次脳機能障害者リハビリテーション講習会実行委員会の主催。

 講習会は、日本損害保険協会の助成事業として全国各地で開かれており、今回は3部構成で実施。第1部は岩手医科大学理事長の小川彰さんが、患者とその家族、医療従事者の関わり方を示した。第2部は、県リハビリテーション支援センター高次脳機能障害者支援コーディネーターの永澤聡江さんと、宮城障害者職業センター主任カウンセラーの竹下純さんが支援機関の取り組みについて具体的に紹介。第3部は、東北保健医療専門学校主任作業療法士の原田勝行さんをコーディネーターに、就労支援センターほっぷの平山昭江さんと前述の竹下純さん、実際に就労支援を受けている当事者2人とともにパネルディスカッションを行った。講演を聞いた医療関係に勤める女性は、「高次脳機能障害者に関するさまざまな知識を得られる機会となった。このような講習会に参加できて感謝している」と語った。

協力 企画・制作/河北新報社

2014年2月14日外傷初期診療の医師育成 講習会を高知市で開催

 NPO法人・日本外傷診療研究機構は14、15の両日、「JATECコース」の講習会を高知県立大学永国寺キャンパスで開催した。

 同コースは「外傷初期診療ガイドライン」に基づき、自動車事故などによる外傷の治療に必要な知識と応急処置を、模擬診療を介して習得できるトレーニングコース。外傷特有の救急医療体制の充実と診療の質の向上を目的として、外傷診察の機会がある全ての医師を対象に2002年より全国各地で行われている。

 高知での開催は3回目。県内外から多くの講師を迎え、32人の医師が受講した。

 1日目の技能講習では、外科的気道確保など外傷蘇生に必要な技術を習得し、実際の臨床例を参考にエックス線やコンピューター断層撮影(CT)などの読影法を学んだ。2日目には臨床に即した救急の模擬診療を行い、ケーススタディーによる討論や筆記試験で2日間の成果を確認した。

 コースコーディネーターを務めた高知赤十字病院救命救急センター長の西山謹吾さんは「この講習でできるだけ多くの医師に初期診療を体験してもらい、救急処置に対応できるスキルを身に付けてほしい」と話した。

協力 企画・制作/高知新聞社

2014年2月7日「外傷死亡」を減らそう 鹿児島市で診療研修会

 傷病者を迅速に検査・治療するための外傷初期診療ガイドライン(JATEC)を学ぶ研修会が2月7、8日、鹿児島市の米盛病院で開催された。外傷診療に必要な知識と救急処置を習得することで、「外傷死亡」を一人でも減らすのが目的。鹿児島県内外から31人の医師が参加した。主催はNPO法人・日本外傷診療研究機構。

 JATEC研修は、小児科医や内科医など外傷診察の機会がある医者全てを対象に2002年スタート。今回は、救急医療などの専門医ら50人以上が講師となり、基本的な座学のほか、外傷を施したダミー人形で模擬診療を指導。実際の医療機器を使って、外傷に惑わされず生命維持を優先する診療法など、本番さながらのトレーニングに取り組んだ。

 若年層の死因は、不慮の事故による外傷死亡が上位で、外傷診療の技術向上は急務だ。一般社団法人・日本損害保険協会は自賠責保険の運用益を活用して2007年からJATEC研修を援助、近年は年30回前後まで開催数が増えた。講師を務めた同院の冨岡譲二救急部長は「判断の間違いや遅れにより救える命も救えない時がある。JATEC研修を開催できる機会が増え、非常にありがたい」と話した。

協力 企画・制作/南日本新聞社営業局

2014年1月31日高次脳機能障害、理解を 岐阜市でフォーラム

 「岐阜高次脳機能障がいフォーラム」が1月31日、岐阜市薮田南のふれあい福寿会館で開催された。県主催の支援講習会とともに、「岐阜脳損傷リハビリテーション講習会」(同講習会実行委員会主催、日本損害保険協会助成)が行われた。

 高次脳機能障害とは、交通事故等による脳の損傷で起こる認知機能の障害。社会生活への適応が困難となるが、外見上の身体障害が軽い場合が多く、周囲の誤解を招くケースも少なくない。そのためより理解を深めることが求められる。

 講習会では、神奈川県で家族会等の支援団体を支える、NPO法人日本脳外傷友の会の東川悦子理事長がその活動を紹介。続いて当事者である愛媛県の園部香代子さんと家族の園部眞理子さんが、自身の体験を語った。

 自賠責保険の運用益を活用した日本損害保険協会の助成で行うこの講習会は、今年で13年目。座長を務めた岐阜医療科学大学保健科学部看護学科の阿部順子教授は、「最も必要なのは、近隣や職場、学校など身近な人々の支援。広く理解を深めてもらうためにも、こうした啓発活動の継続は大きな意味がある」と話した。

協力 企画・制作/岐阜新聞社

2014年1月25日高次脳機能障害者を支援 前橋市でリハビリ講習会

 交通事故や脳卒中などで脳を損傷し、記憶力や認知力、注意力、行動力の低下などの症状が生じる高次脳機能障害者の生活支援・社会復帰をテーマとした「ぐんま高次脳機能障害リハビリテーション講習会」が25日、前橋市千代田町の前橋テルサで開催された。

 最初の講演では、同障害の息子を持つなやクリニック(大阪府堺市)の納谷敦夫院長が「高次脳機能障害者の支援〜家族として専門家として」と題し、同障害の特徴と周知の必要性、支援の状況などを語った。

 シンポジウムでは、群馬大学大学院保健学研究科の外里冨佐江教授を座長に、前橋赤十字病院の碓井祐太郎氏、鳴海洋平氏、群馬県こころの健康センターの新島怜子氏、県立障害者リハビリテーションセンターの高橋洋輔氏らが、事例をもとに取り組みを報告。切れ目のない支援と連携が必要と訴えた。

 「支援機関による連携システムの早期の完成を期待したい」と語るのは、社会学を専攻する大学生。朝倉健実行委員長は「自賠責保険の運用益による助成はありがたい。高次脳機能障害の周知や就労支援を広げ、患者の社会参加につなげたい」と語った。

協力 企画・制作/上毛新聞社

2014年1月24日佐久市で高次脳機能障害の研修会 具体的な症状への対処法を受講

 高次脳機能障害とは、交通事故や病気で脳が損傷を受け、言語や記憶、注意力などの認知機能が低下する症状。佐久市の長野県佐久勤労者福祉センターで1月24日、同障害に苦しむ人たちを対象とした研修会(県と佐久総合病院など高次脳機能障害支援拠点病院で構成する県高次脳機能障害リハビリテーション講習会実行委員会主催)が開かれ、悩みを抱える人や家族、支援者ら120人が参加した=写真。

 11回目となる今回は、障害者本人や支援者から相談が多い症状への対応や支援のコツ、当事者会、家族会について、専門医が講演した。国立成育医療研究センター・リハビリテーション科医長の橋本圭司さんは、イライラや記憶障害など症状ごとに自分でできる対処法や周囲の対応の仕方を紹介。「できることを伸ばすポジティブな支援が重要」と訴えた。続いて県立総合リハビリテーションセンター・リハビリテーション療法部長の田丸冬彦さんが、長野県の当事者会や家族会の実情と課題を紹介した。

 6年前に交通事故で障害を負ったという男性(29・坂城町)は、「職場には復帰していますが、簡単なことがうまくできないことがある。そんな時、周囲からなぜできないのかという目で見られるのがつらく、自分でももどかしい。もっと周囲の理解が進んでほしい」と話していた。

協力 企画・制作/信濃毎日新聞社

2014年1月23日自転車シミュレータを京都府交通安全協会に寄贈

 交通事故防止対策の一環として、自転車シミュレータが日本損害保険協会から京都府交通安全協会に贈られることになり、1月23日、寄贈式が同交通安全協会で行われた。

 式典は、日本損害保険協会近畿支部京都損保会会長(損害保険ジャパン日本興亜京都支店長)の馬場孝夫氏(写真右)が「シミュレータを交通安全教室などで活用していただき、地域の自転車事故防止に役立ててください」と贈呈者挨拶。目録が三木和幸府交通安全協会専務理事(同左)に手渡された。三木専務理事は「子どもや高齢者の事故が増えており、自動車との事故の防止にも繋げたい」と述べ、感謝状を贈った。

 自転車シミュレータは、自転車利用時の遭遇場面を体験しながら、危険予知能力を高め、安全な乗り方やルール・マナーを守ることを学習する装置。持ち運びや組み立てが簡単で、体験者の年齢に合わせた指導ができ、出張講習やイベントでの活用も期待される。

 日本損害保険協会は、自賠責保険の運用益を活用して全国の交通安全協会に寄贈しており、今年度は20の都道府県。府交通安全協会では、府内の態勢を強化し、交通安全対策をめざす。

協力 企画・制作/京都新聞COM

2014年1月18日高次脳機能障害者を支援 郡山市でリハビリ講習会

 高次脳機能障害のリハビリについて学ぶ講習会が1月18日、郡山市の総合南東北病院で開かれた。福島高次脳機能障害リハビリテーション講習会実行委員会の主催。講習会は自賠責保険の運用益を活用した日本損害保険協会の助成事業として開かれており、今回で9回目。

 同障害は脳の損傷によって起こされ、記憶や思考、言葉、感情などに支障が出る。高次脳機能障害の当事者やその家族、医療・福祉関係者ら約140人が参加した。

 言語聴覚士、臨床発達心理士で東北薬科大学病院言語心理部の目黒祐子さんが高次脳機能障害者の社会復帰支援の在り方などを講演。続いて、脳出血で高次脳機能障害を発症した当事者が登壇し、闘病生活やリハビリ、社会復帰までの経緯などを語った。岩手県の家族会による活動発表も行われた。

 喜多方市から聴講に訪れた作業療法士の男性(49)は、「当事者による貴重な経験談を聞くことができ、非常に勉強になった。また、あらためて家族会の重要さを認識した」と語った。

協力 企画・制作/福島民友新聞社営業局

2014年1月10日高次脳機能障害者ら支援 宇都宮でリハビリ講習会

 交通事故により脳に損傷を受けたことが原因で、記憶力や注意力が低下する高次脳機能障害などに悩む人たちの早期職場復帰、社会参加を目指す「とちぎ就労支援リハビリテーション講習会」が10日、宇都宮市のとちぎ福祉プラザで開かれ、約70人が参加した。

 まず横浜市立大学商学部の影山摩子弥教授が「なぜ障がい者を雇う中小企業は業績を上げ続けるのか?」をテーマに講演。続いて、神戸大学大学院保健学研究科客員教授の関啓子さんが「高次脳機能障害のリハビリ―専門家が体験して」と題して講演した。

 関さんは、大学でリハビリ専門家を育成していた2009年に脳梗塞を発症。高次脳機能障害と左手足のまひを抱えたが、懸命のリハビリで10カ月後に現職復帰した。関さんは自らの体験を紹介し、特にセラピストへの提言として「対象者の生活を具体的に想像する洞察力と創意工夫による生活支援、自分の影響力の大きさへの配慮」を訴えた。

 主催したNPO法人チャレンジド・コミュニティの金井光一理事長は「今年で7回目、就労支援リハビリへの理解が広がったと感じている。今後も高次脳機能障害者の支援に取り組んでいきたい」と話した。

協力 企画・制作/下野新聞社営業局