日本航空医療学会・小濱啓次理事長と滝口雅博監事にインタビュー

2011年度 自賠責運用益拠出事業/ドクターヘリ講習会の開催支援

医療機器や医薬品を搭載したヘリコプターに医師と看護師の医療スタッフを乗せていち早く事故現場などの救急現場に向かい、けが人や急病人を治療し、病状に適した医療施設へ患者さんを搬送するのが、ドクターヘリですが、このドクターヘリの救急医療活動に関わる皆さんへの講習会(ドクターヘリ講習会)を支援しています。
ドクターヘリ講習会の目的や意義、あるいはドクターヘリを使った救急医療体制の課題について日本航空医療学会・小濱啓次理事長と滝口雅博監事にお話しを伺いました。

小濱啓次理事長
滝口雅博監事

ドクターヘリ講習会の目的

 日本航空医療学会が主催する「ドクターヘリ講習会」は、今年度で23回の開催を数えます。
 当初は、学会のメンバーを中心に行っていたドクターヘリ講習会ですが、現在ではドクターヘリ運用に関わる関係者、すなわち医師、看護師、救急隊員などの医療関係者とヘリコプターの運用を行う操縦士、整備士、運用管理者などのスタッフが同じ会場に集まり、基本的な知識の整理や実際の運用に必要とされる実技を体験する目的で開催しています。

実績・成果

 ドクターヘリは、運航を開始して今年で10年を迎えました。この10年で5万回以上出動していますが、この間、無事故で運営されてきています。運航に関わるすべてのスタッフが講習で得られた知識をもとに救急現場でも適正に連携・対応されている成果といえると思います。
 出動件数は毎年増加していることからも分かるとおり、ドクターヘリが救急医療活動になくてはならないものとなったとともに、より一層の体制の充実が求められています。
 ドクターヘリ講習会の修了者も10年間で2,400名ほどにまで達していますが、ドクターヘリ運用に関わる関係者についても、引き続き養成に努めていく必要があると感じています。

今後の課題など

 東日本大震災などの大規模災害時における患者さんの搬送や高速道路上での負傷者の搬送などを通じて、ドクターヘリがより一層普及していくために取り組むべき課題(航空法の規制の見直し、病院間の連携、高速道路上での着陸地点の確保および無線を含む情報伝達に関する課題など)が改めて浮き彫りになりました。
 今後も行政等との調整を行い、ドクターヘリの運用では、日本の先を行くドイツや米国に追いつき、更に充実させていきたいと考えています。