2026年4月30日更新
2026年1月16日
一般社団法人 日本損害保険協会
今般、後遺障害認定対策として運用益を拠出している自動車事故医療研究助成(公募)において、助成金受領者が損保協会に対して事実と異なる助成金使途の報告をしていたことが判明しました。
自賠責運用益拠出事業では、自動車事故被害者の保護の増進に資する、1.自動車事故防止対策 2.救急医療体制の整備 3.自動車事故被害者対策 4.後遺障害認定対策 5.医療費支払適正化対策 を助成対象としています。このうち、今般の不適切報告があった4.後遺障害認定対策は、自動車事故医療研究に対する助成を、自賠責運用益使途選定委員会で審議・承認しておりますが、具体的な助成先は、医学各分野の専門家で構成された交通事故医療研究助成実施要領が定める選考委員会(事務局:損保協会)が公募された研究から選考しております。
慶應義塾大学 医学部 整形外科学教室内で行われた会計調査において、2021年度から2023年度に採択された同教室に所属する研究員が作成・提出した助成金使途報告書に事実と異なる報告(助成金が未執行であるにもかかわらず、剰余金なしと報告)があることが判明し、同大から損保協会に申し出がありました。その後、同教室における他の案件を調査した結果、同期間に行われた他の一部の研究においても事実と異なる報告があることが判明しました。
助成金の剰余は、コロナ禍に伴う研究室閉鎖や実験延期に伴う研究遅延等により発生しました。事実と異なる報告に至った原因は、助成金受領者個人の問題に加えて、大学内の組織的なチェック体制の不備や、損保協会における運営体制が、本件のような事案に対して十分にチェック効果を発揮できなかったことであると考えております。
余件調査の最新情報は、「自賠責運用益拠出事業における不適切事案の余件調査の結果について」をご確認ください。
(助成先は毎年報告書を提出する義務があるため、例えば、助成先が3年間助成を受けた場合、1月の掲載時点では余件調査対象数を報告書数でカウントするときは3件としていました。一方、最新情報では分かりやすさの観点から、助成を受けた年数(報告書数)に関わらず、助成先数でカウントしています。)
余件調査により複数の不適切事案が判明したことを受け、事案の性質に応じた処分を検討します。処分内容が決まり次第、改めてご報告します。
不適切事案の発生を受け実施した2026年度事業の助成先に対する事業執行・助成金の管理体制の確認を今後も徹底してまいります。また、自賠責運用益拠出事業の運営において不正行為の検知および防止・牽制機能を働かせるため、2026年度上半期中を目途に実施要領等の改定や損保協会による不正チェックの強化措置を講じてまいります。
損保協会としてこれらの事案を厳粛に受け止め、今後このようなことが起こらないよう、再発防止を徹底してまいります。
<更新前の掲載内容は、以下からご確認ください。>