自賠責運用益拠出事業について

日本損害保険協会

自賠責運用益拠出事業における不適切事案の余件調査の結果について

2026年4月30日
一般社団法人 日本損害保険協会

2026年1月16日にお知らせした自動車事故医療研究助成(公募)での不適切報告を受け、2021年~2024年度の全事業を対象に余件調査を実施し、1月にお知らせした事案も含め、9件の不適切事案が確認されました。

1.余件調査対象・方法

自賠責運用益拠出事業では、自動車事故被害者の保護の増進に資する、1.自動車事故防止対策 2.救急医療体制の整備 3.自動車事故被害者対策 4.後遺障害認定対策 5.医療費支払適正化対策 を助成対象としています。今般、2021~2024年度の1~5の全事業(助成先数222)を対象に、余件調査を実施しました。
調査方法につきましては、助成先から証憑書類と使途報告書(損保協会指定様式)を受領して各支出や過去の報告と照合し、不明な点がある場合は、ヒアリングや追加資料を求めることで確認しました。

2.調査結果

2026年4月13日までに、全事業の調査が完了し「後遺障害認定対策(自動車事故医療研究助成)」で 8人、それ以外の事業で1団体の不適切事案が確認されました(調査結果は下表のとおり)。

※個人・団体単位で1カウントとしており、同一個人・団体が3年間の助成を受けた場合は、1カウントとなります。

3.不適切事案

「後遺障害認定対策(自動車事故医療研究助成)」において、下表の研究者(8人)に不適切な助成金の残余がありました。なお、いずれの研究者も研究内容の報告に虚偽はありませんでした。

また、「自動車事故防止対策」のうち、「特定非営利活動法人 安全と安心 心のまなびば」は、2023年度から2025年度に採択された事業において、同団体が作成・提出した事業報告書および助成金使途報告書(損保協会指定様式)に、事業を実施していないにもかかわらず、支出実績や進捗状況について事実と異なる記載がありました。

4.余件調査を踏まえた対応
(1)2026年度自賠責運用益拠出事業について

2026年2月の損保協会理事会で2026年度自賠責運用益拠出事業案は審議、了承しましたが、不適切事案が複数判明したことを受け、自賠責運用益使途選定委員会で審議のうえ、3月の損保協会理事会において、新規事業および継続事業についてそれぞれ以下の確認ができるまで予算執行を一時停止することを決定いたしました。その後、(ア)および(イ)の確認ができたため、4月に自賠責運用益使途選定委員会および損保協会理事会で審議のうえ、執行を再開しました。

(ア)新規事業
組織運営に関する規程が整備されていること、財務管理・経理体制(証憑書類保存ルール)に問題がないこと

(イ)継続事業
過去の助成事業において事業執行および助成金管理に問題がないこと

(2) 再発防止策

不適切事案の発生を受け実施した上記(1)の管理体制等の確認を今後も徹底してまいります。また、自賠責運用益拠出事業の運営において不正行為の検知および防止・牽制機能を働かせるため、2026 年度上半期中を目途に実施要領等の改定や損保協会による不正チェックの強化措置を講じてまいります。

損保協会としてこれらの事案を厳粛に受け止め、今後このようなことが起こらないよう、再発防止を徹底してまいります。